コミュニケーションの仕組みがわかると人間関係がおもしろくなる!観点の6つの問題 3.観点の流動性と固定性の問題
人間関係をおもしろくするために必要なことは、コミュニケーションの仕組みを理解していくことだと思います。
<対称性でみる観点の6つの問題>
今回は、「3.観点の流動性と固定性の問題」について
言葉の定義
- 観点の流動性とは、条件状況に左右され観点がコロコロ変わり定まらないこと。
- 観点の固定性とは、自分が知っている世界が絶対で他人の観点を受け入れないこと。
観点の流動性
観点1個にとどまらずに流れて動くことです。例えば、流れている川の水の一か所に名前を付けることができないように、どんどんと周りに流されていくイメージです。
その流れは一個人ではどうしようもできないことでもあります。国や地域や集団意識によって作られた環境、社会や時代による影響もあるからです。
世の中の人間関係は、ストレスやプレッシャーだらけです。なので周囲の人との争いを起こすことなく、調和的に保つことが大切です。その集団に生き残るために観点の衝突を避け自分が我慢し、相手の観点に合わせるようになってしまうのです。
観点の流動性コミュニケーションスタイル
Aさんは、小さい頃にいじめに合いました。過去の経験により仲間はずれにされないために、あえて目立たないように自分を押し殺し自分の意見は言いませんでした。相手の意見に合わせていつも相手に何したいかを聞き遊んでいました。自分の気持ちでなく、みんなと一緒を優先してしまうのでだんだんと自分の心が苦しくなっていきます。人これを繰り返していけば、ひどい病気になってしまう事があります。
自分の軸ではなく、常に他人軸に合わせているため、自分に自信がなく主義主張をすることができません。“あなたはどうしたいの?”と心の声を聞かれたら、そんなこと考えたこともないので何も答えられないのが観点の流動性です。
では、観点を固定はどうでしょうか。
観点の固定性
観点が固定している状態は、自分が絶対正しいと思っているので頑固でもあります。自分以外から入ってくる新しいことは、なかな受け入れることができなくなってしまいます。他人の考えよりも、自分の考えが全て正しいと思ってしまうのです。周りの意見を聞くことはなく、自分で信じた固定観念に縛られてしまうので、自分しか信じられない心理状態になっているともいえます。
観点の固定性コミュニケーションスタイル
意見の食い違いがあった場合には、たいてい論破するか権力を使うかなどをして自分の意見を押し通します。もちろん、社会人になればその場は我慢したりもしますが、絶対に相手を認めようとしません。意見が通らなけらばイライラします。ですから成し遂げると決めたときには絶対にやり抜きます。
観点の流動性と固定性の問題観点
ある状態から観点がない状態、観点のゼロ化のポジションからものの観方・聴き方をしなければ、合わせても合わせなくても、問題がある次元ではマルかバツかの2択なので自由になれないのです。問題の次元から1次元高いところからでなければ問題は解決されないのです。
次回は「4.観点の多発性と自発性の問題」をみていきます。